森のくまさん続編1



   森のくまさん(原曲の歌詞)
<1>
 The other day I met a bear
 Out in the woods away out there
<2>
 He looked at me, I looked at him
 He sized me up I sized up him
<3>
 He said on me, why don't you run
 I see you ain't got any gun
<4>
 I said to him, that's good idea
 C'mon now feet, let's up and flee
<5>
 And so i run, away from There
 But right behind me was that bear

<1>このあいだ くまにあったんだ
 もりのなかで むこうへいくとちゅうでね
<2>くまとぼくは みつめあい
 おたがいを みくらべた
<3>くまは ぼくにいった
  "てっぽうをもっていないようだから
 にげたほうがいい"
<4>ぼくはいった "そりゃあ そうだ"
 さぁ にげるぞ
<5>そしてぼくは そこからはしってにげた
 だけどあのくまがあとから おいかけてきた

 うんちく講座のNo.111「森のくまさんの謎」で書いた疑問について、問題提起者のoouchiさんから有力な情報が寄せられた。

熊のヌイグルミ 同僚の方が、この歌の英語版のカセットテープを持っていたというのである。おそらくこれが原曲なのであろう。

 そのカセットテープについていた歌詞カードの内容は右の通りとのことだ。(下の方の日本語訳詞も)

 この歌詞を見ると、かなり日本語版の森のくまさんと内容が似ている。これから考えると、日本語版は作詞者のBさんの完全なオリジナルの歌詞ではなく、原詞の大意を使った作詞あるいは訳詞ということになるだろう。


 さらに原詞をよく見ると、どうもこれはある動きを伴ったゲームソングらしい。歌に合わせて2人の人が走っていって向き合い、ジャンケンなどをして、片方が逃げて片方が追いかけるといった動きをするのではないだろうか?

 日本語版の「森のくまさん」も、キャンプのときに歌ったりするゲームソング的に流行ってきたように記憶している。私が初めてこの歌にふれたのが友人達と登山をしたときで、「山賊の歌」と同じようにリーダーの歌を輪唱のように追いかけて歌うものだった。


 もう一つ、面白いことが分かった。右の英語の歌詞を歌っていただければ分かると思うが、この歌詞だけでは曲に合わない。短いのである。実はこの歌詞、1番のうちに2回繰り返して歌うのだそうだ。

 つまり、日本語で「ある日」というところで「The other day」と歌い出し、さらに「花咲く森の道」のところで、もう一度「The other day」となるわけである。実際に歌ってみると、けっこう歌詞がリズムにのって気持ちがいい。ためしに日本語の歌詞でもやってみたが、こちらはどうもしっくりこなかった。

 これで「森のくまさん」の謎を解決する2つの方法のうち、1つ(原曲の歌詞を入手する)は解決した。あとは作詞者のBさん本人からの情報が入れば解決である。



(以下は、その後に付け足したもの)

 ということで、ご本人からの情報を入手するため、直接会う機会のある出版社の編集者の方に頼んだりしたのだが、それによると「それぞれ、聞く方の想像に任せればいいでしょう‥‥」というような回答で、はっきりしたことはわからなかったのだそうだ。残念である。



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