森のくまさん謎    



 聞こえている曲は「森のくまさん」である。
(ブラウザの設定によっては鳴らないかもしれません。その場合は申し訳ございません。)

 小学校1年生の教材曲にも採り上げられているし、テレビやラジオの子供の歌番組等でもよく扱われているので、ほとんどの方はご存じの曲かと思う。

 作詞はBさん、作曲は同じBさんになっていることもあるし、アメリカ民謡となっていることもある。おそらくアメリカ民謡にBさんが歌詞をつけたか、訳詞をして発表したのであろう。

   森のくまさん

1.ある日 森の中 くまさんに出会った
  花咲く森の道 くまさんに出会った

2.くまさんの言うことにゃ お嬢さんお逃げなさい
  すたこらさっささのさ すたこらさっささのさ

3.ところが くまさんが あとから ついてくる
  とことことっことっこと とことことっことっこと

4.お嬢さん お待ちなさい ちょっと 落とし物
  白い貝殻の 小さなイヤリング

5.あら くまさん ありがとう お礼に歌いましょう
  ラララ ラララララ ラララ ラララララ

 この曲、歌詞は右のようになっている。ふだんは何気なく歌っているが、よく考えてみると、どうも論理的におかしい。

 このお嬢さんはくまさんに出会って逃げるわけだが、本人が自発的に逃げたのではなく、くまさんから「お逃げなさい」と言われて逃げたことになっている。

 しかし、このくまさん、けして凶暴なくまではないようである。

 お嬢さんの落とし物を届けてくれるわけだし、いっしょに歌ったりするのだから、人間を襲うようなことはないようだ。

 それなら、どうして、最初に「お逃げなさい」と言ったのだろう?
(もし襲うようなくまだったら、最初に忠告するはずもないのだが)

 考えてみると、いろんな矛盾が出てくるのだが、あえて理由をこじつけてみよう。(いくつか考えてみた)


その1
 このくまさん自身は心の優しいくまさんで襲う気はないのだが、この森には凶暴な熊も多く住んでいるので、「お嬢さん、こんな森の中にいたら危険ですよ。早く逃げた方がいいですよ」ということで忠告した。


その2
 「鬼ごっこをして遊びましょう」という意味で、「お逃げなさい」と言った。(しかし、これだと3番の歌詞の『ところが』という言葉が不自然になる。


その3
 くまさんは追いかけないと興奮しない習性があり、そのようなプレイをお嬢さんに要求した。(そうすると追いついてからの展開が不自然になってくるが、子供の歌なのでまずい表現は避けた)


その4
 もともとアメリカでは、何らかの動きを伴ったゲームの歌として歌われていたので、動作に合わせた歌詞になっており、ストーリーの不自然さは仕方がない。



 どれにしても、いまひとつ決め手に欠ける。納得のゆく結果を得るためには、作詞者であるBさんに直接聞いてみるか、原曲になっているアメリカ民謡の歌詞を知るかという方法が考えられる。現在、その両面で調べているのだが、これを書いている時点では、まだ情報を得ていない。どなたかご存じの方がいらしたら情報をいただけるとありがたいのだが。


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