病気ネタのドラマは嫌い
私の弟は、小さい頃、重い心臓病だった。彼が高校の時、大手術を行い、それが成功して、現在では、病気だったのがウソのように健康になり、元気に暮らしているのだが、病気の頃はしょっちゅうひきつけを起こしたり、少し激しい動きをすると顔色が真っ青になったりと大変だった。手術をしたのも、このままでは、あと数年も生きられないという理由からだった。
その頃は、テレビドラマで主人公やその家族などが病気になったりするストーリーが出ると、とても嫌だった。気にしながら見ていたせいかもしれないが、当時は、そういったドラマがとても多かったような気がする。
しかも、多くのドラマでは、その病気が心臓病やガン、白血病などだった。そして、たいていのドラマでは、それが不治の病ということで、やがてその人は死んでしまう。
ドラマのシチュエーションとしては、悲劇性を盛り上げるには有効な方法だろうが、同じような病気の家族を持つ人間にとっては、見ていることに耐えられなかった。
この頃は、あまりそういうドラマを見かけなくなったが、登場人物がガンになるものなどは、まだ、たまにあるように思う。
医者から、親しい家族にだけ宣告を受けているなどということが、けっこうたくさんあると思う。そういった人たちは、そんなドラマをどんな気持ちで見るだろう。
放送などでは、言葉狩りに近いほど、差別用語についてはうるさく言われているし、細かい配慮もしているようだが、私に言わせてもらえば、「ドラマでは不治の病を絶対にネタに使わない」ということも加えて欲しいと思う。
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