一応、国語の教師でもある私(ここ何年も国語の授業はしていないが)は、このような文章を書く場合でも、けっこう体裁にこだわってしまう。(ここでいう体裁とは、見た目のかたちのことである。)
インターネットで表示されるいわゆるHTML文書は、それを見る人のブラウザによって、適当に1行文字数を変化させる。私の場合はディスプレイの設定を横800ドットにし、表示のフォントを「MSゴシック」にしているが、その場合、1行に約50数文字が表示される。そして文章は画面右端までくると自動的に折り返してくれる。横1024ドットにしている方や、小さいフォントにしている方は、1行文字数がもっと多くなるし、反対の場合もある。いずれの場合も画面の横幅いっぱいに文字が表示される。それはそれで素晴らしいことなのだが、日本語を読むという視点からすると、1行が50数文字もあるというのはとても読みにくい。
表のタグを使って、BORDER=0のオプションをつけ、線を見せないようにして、文字を表示する領域を狭めるテクニックもあるが、わざわざそれをやるのは面倒だし、あか抜けない。もっと簡単に格好よくできる方法はないものだろうか。
これは、けっこう便利である。何を使ったかいうと、引用部分を表現するときに使う<BLOCKQUOTE>というタグである。引用には他に<CITE>というタグがあり、これは斜体文字にするだけなのだが、<BLOCKQUOTE>は文字の表示位置によって引用を表すタグである。
この中に他のタグを組み入れることもできるから、うまくやるとワープロソフトで文章を作ったように字下げ、字上げを効果的につかった表現も可能である。
まず、<BLOCKQUOTE>を二重にかけてみる。すると、このぐらい両脇が空いたかたちになる。このぐらいなら1行の文字数も楽に読めるようになる。
ここで<UL>を使って字下げをする。さらに読みやすい文字数になる。(1行あたりの情報量は少なくなるのだが)この方法だと、見る方のブラウザ設定にかかわらず、ある程度は自分のねらったかたちで表示させることができるようになる。
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もちろん、この中でも、このように画像をいっしょに表示することもできる。しかも画像も端には表示されず、自分が設定した範囲内にきちんと入る。こんなことまでして、何がやりたいのかというと、冒頭にも書いたように、1行の文字数が読みやすい範囲に収まる文章を書きたかったからである。
タグ本来の使い方でない「裏技」を使って、このような効果を出す方法を見つけて、「うーん!オレってエライ!!」と感動していたら、そのすぐ後に読んだ本(『魅せるホームページ』インプレス社刊:実は、だいぶ前に買っていた)に、そのことがていねいに書かれてあった。
自分で持っていた本をきちんと読まなかった自分もマヌケだが、こういうことを色々考える人が自分以外にもたくさんいることにも改めて感心した。
- よこしまタグの命名者は私
タグのこういった使い方に、私も気がついたのであるが、残念なことに私が最初の人間ではないことがわかった。くやしいので、私が最初の人間になれるようなことはないかと考えた。
いずれ、こういったタグの使い方は、HTMLを考えた人が意図した使い方ではない。言ってみれば邪道、すなわち「よこしま」な使い方である。
しかし、この使い方をすると、表示される文章は、横にめいっぱい広がったダラダラしたものにならず、引き締まったものになる。「横にしまる」‥‥、「よこしま」な使い方‥‥。
そうだ!「よこしまタグ」と命名しよう! そして私は「よこしまタグ」の輝く命名者になろう!
このコンテンツをご覧の方で、自分がホームページを作る際に、この手法を使うことがあったら、「ああ、自分は今、よこしまタグを使っているんだ」と思って欲しい。そして、その命名者である私のことも思い出していただきたい。(^^;)
ところで、この文章、横にはしまったが、縦にはずいぶん長くのびてしまった。ホームページ作成ソフトで<BLOCKQUOTE>に対応しているものは少ないようだし、例によって、私はエディタ(ワードパッド)でコンテンツを作ることが多いので、このコンテンツも、ほとんどタグの入力は手入力である。けっこう疲れる作業だった‥‥‥。スタイルシートとかを使うと、まだ別の方法もあるかもしれないが、私は理解していない。それにInternet ExplorerではできてもNetscape Navigatorではできないとかいうのも、ちょっと気持ちが悪いので、今のところ使う予定はない。