おじさんの白い靴下
私と近い年代(30代後半から40代後半あたりまでかな)の男性には、どんな服を着ても、いつも白いスポーツソックスをはいているという人をよく見かける。それもアディダスだけとか、ハングテンだけとかブランドにこだわっている人もいる。
実は、5、6年前までは、私もその仲間だった。ある時、ふと、ダークスーツに白い靴下は変だと気づき、それからは服や靴との組み合わせを考えたり、ときには面白い色の靴下を楽しんだりというように、いろいろな色の靴下をはくようにしている。
どうして白い靴下にこだわるのかと考えてみたが、若いときの好みが今も影響しているのかと思う。私たちが中高生の頃、テレビや雑誌に出てくるカッコイイ人たちは、みんな白い靴下をはいていた。森田健作などの青春ドラマの主人公も、学生服に白い靴下。フォークシンガーもブルージーンに白い靴下。グループサウンズもミリタリールックの足下は白い靴下だった。
(靴も黒の革靴ではなく、白いスニーカーが多かった)
長髪が普通であった私たちの世代が、中年になって短めの髪にしても、襟足を刈り上げないで少しのばし気味にしているように、おじさんになっても、黒いオジサン靴下をはくことに抵抗を感じている人が多いのかもしれない。
ただ、学校の教師の場合は仕方がないような気もする。というのは、体育の時間に着替えたとき、トレパンとズックに黒い靴下では、あまり格好がよくないからだ。特に夏場、ハーフパンツのときなどは黒や茶色のシルクの靴下では、あまりにも奇妙だ。私の場合も、色の濃い靴下をはくようになったのは、体育の授業を持たなくなってからのような気がする。
まあ、若い人たちは、スニーカーも黒や濃紺のものを好んではいているし、靴下もけっこう多様な色のもので楽しんでいるのだが。
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