おかしな疑問形



 近頃、流行の話し方なのだろうか、話の途中で疑問形の言い方(語尾を上げる言い方)をするのをよく耳にする。例えば、「この頃よく見かけるんだけど、男の子のピアス?、あれってあんまり好きじゃないのよね。」みたいな話し方である。

 女子大生とかOLあたりから始まったように思うのだが、最近では中高年の女性でもそんな話し方をする人が増えてきたような気がする。けっこう常識のありそうな女性や分別のある年代の男性がそんな話し方をしているのを聞くと、私はかなりムカツク。

 自分の話していることを一言一言確認しながら話しているのだと解釈すれば、堅実な話し方と言えないこともないが、どうもそうではないようなニュアンスを感じるのである。

 私の親類に目が不自由でマッサージ師をしている人がいるが、この人は、普通に話したあとに「そうじゃないか」(私の地方の方言では「んでねが?」)というのが口癖である。目が見えないので、うなづく仕草や相手の表情が分からないのだから無理もないことなのだが、この「んでねが?」を連発されると、かなり押しつけがましい感じがして、あまりいい感じを受けない。私の近所の元町会議員の老人は目は見えるのだけれども、やはりこの「んでねが?」が口癖である。私はこの人のことをとても嫌いである。

 冒頭で触れた「話の途中で語尾を上げる疑問形を使う話し方」にも、私はこの押しつけがましさを感じてしまうのである。(そんな感じ方をするのは私だけかもしれないが)

 したがって私はそんな話し方をする人を、どうも好きになれない。この話し方は、真似をしたりしていると、つい癖になりそうである。自分では気づかないでいても、相手に悪い感じを与えるかもしれないこの話し方、やめたほうがいいと私は思う。



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