パソコン音楽遊びのすすめ
パソコンは使い方次第で色々なことができる。
主に仕事で使う場合は、ワープロと表計算、それにプレゼンテーションのソフトがメインだろうし、他にはインターネットとメールというのが一般的な使い方だと思うが、画像を作成・処理したり、音楽ソフトで遊ぶのも楽しい。
私は高校生の頃からアマチュアロックバンドで遊んでいたこともあって、大人になったら自宅にスタジオを作ってバンド演奏や録音を‥‥と夢見ていたのだが、実際に働きだすと、そういう環境や余裕もなく、オリジナル曲を作って多くの人に聴いてもらうというのは夢のままで終わりそうだった。
しかし、電子機器を使って音楽ができる可能性が広がり、高い金を使って自宅にスタジオを作らなくても、数万円の機器を数台準備するだけで高音質の音楽が作れるような時代になり、私の眠っていた音楽作りの虫も起き出してきた。
はじめの頃はパソコンの性能も低く、音楽を扱うソフトも高価なわりに使い勝手がよくなかったので、シーケンサーなどの音楽専用機器を使っていたが、この頃では音楽用のソフトも安くて性能のよいものが増えてきたので、私の音楽作りの場所もパソコンの中に移ってきた(^^;)
ひと昔前であれば数百万円の機器を揃えなければできなかったような音質の音楽が、パソコンだけでできるようになったのだから素晴らしいことである。
ソフトや器材についてちょっと
ここでは、ソフトや器材について詳細はしないが、これからやってみようという方の参考になればということで簡単に触れておこう。
音楽作成用のソフトは、手軽なものなら1万円前後で手に入る。このレベルのソフトでも、ちょっと聴いただけなら「プロのミュージシャンが演奏しているのでは」と思うような音楽を作れるし、上級レベル以外の人には不要な機能が省かれているので、かえって使い勝手がよかったりする。
一般的な音楽作成用ソフトは2〜3万円というのが主流である。このクラスだと、そのまま市販CD並みの音づくりが可能である。
1万円から3万円程度というと、おもちゃみたいな電子キーボードの価格並みなので、ずいぶん安いと思われるかもしれないが、電子楽器専用機器はその処理を行うためにパソコンの一部のような電子部品を内部にもっているから価格が高くなるわけで、パソコンの場合は購入した時点からそれを内部に持っているのだから、あとはそれを使うためのソフトがあればいいということになるので、たいした出費はいらないのである。
音楽を職業にしていこうという人なら、パソコンに接続する専用の音源機器(これも高くても10万円以下だが)を持っているほうがいいが、私のように趣味で遊ぼうというレベルならパソコン内蔵の音源で充分である。パソコン内部に音源がなくてもソフトシンセザイザーも音楽ソフトに添付されたり、ネット上で無償で配布されたりしている。これもかなりスグレモノで満足できる音質なので、これで十分である。
MIDIにこだわるわけ
自作曲を音にして、パソコン(または専用音楽機器)に接続したステレオで鳴らしたり、MDやカセットに録音したいというだけなら、その音楽機器や音楽作成ソフト専用のファイル形式で保存するほうがたやすい。実際、私の場合も、学校の行事や放送等で使うちょっとした音楽を作るときには、その方法でやることも多い。楽器演奏の腕に自信がある人なら生で演奏して、それを録音するという方法もあるわけである。
しかし、私のように自分のホームページで自作曲を公開したいという場合は、汎用性がありデータのサイズも小さいMIDIデータにするのが望ましい。
音楽ソフト専用のデータ形式で自作曲を作った場合には、そのソフトを持っている人しか聴くことができないからである。音楽作成ソフトの中には歌声・生演奏などのWAVデータも一緒に扱えたり、自動的に伴奏のパターンを付加してくれる便利な機能もあり、自分で再生するだけならとても使い勝手がいいのだが、世界中の誰にでもインターネットを使って聴いてもらうというのには不向きである。
きちんとした音づくりをしようとするとかなり手間のかかるMIDIファイルなのだが、私が音楽作りをするときに、MIDI形式で作ることにこだわっているのは、そういう理由からである(^^;)
素人とプロの差が大きいMIDI
音楽作成ソフトの使い方の基本部分はけっこう簡単である。
たいていのソフトの場合、五線紙の画面が出てきて、それに音符を(長さを選んで)マウスで貼り付けていけばよい。例えば「キラキラ星」なら、四分音符で「ドドソソララソ」と貼り付ければよいのである。
音色(楽器)も自由に選択することができるので、ピアノの音にしてみたり、トランペットの音やオルゴールの音を選ぶなどして自由に遊べる。
しかし、そうやって作ったMIDIの演奏は実にたどたどしい。
音楽作成ソフトのデモデータの曲や、ネット上で聴けるMIDIの演奏などは、「世界最高の演奏者が世界最高の楽器を使ってノリノリで演奏している」ように聞こえるのに、初心者が自分で作ったMIDIの演奏は機械的で味気ないもののことが多い。
それでもピアノソロのような曲なら、譜面どおりに音符を貼り付けていくだけでも、それなりの曲になるのだが、ドラムやベースの入ったバンド形態の曲だと音符を貼り付けていくだけではすごくつまらないものになってしまう。
微妙な味付けが必要なMIDI音楽
MIDIデータ打ち込みのプロの人は、生のバンド演奏のような雰囲気を出すために、音のデータの一つ一つに細かい心配りをしている。
例えばギターでコードを弾く感じを出すためには、6つの弦の音の撥音のタイミングを細かくずらしている。それぞれの弦の音量にも差をつけているのである。五線譜に同じ音量の6つの音を同じタイミングで貼り付けただけでは、音色をアコースティックギターにしていても出てくる音は全くギターに聞こえないのである。私の見た極端なプロの例ではギターの6本の弦それぞれに1つずつのパートを割り振って、それぞれの音色パラメータを微妙に変えているというものもあった。
そこまでやらないにしても微妙なニュアンスや乗りを出すためには、音の出るタイミングや長さを細かく変えたり、音量や音色(強調する周波数を指定して変化させることもできる)に配慮する必要がある。
こういう作業に慣れた人ならノウハウも身につけているので簡単に作業できるかもしれないが、初心者がこれをやろうとなると試行錯誤の連続で、それこそ1小節分のデータを作るのに1時間以上もかかるということになり、「こんな面倒なものはやめてしまえ」ということにもなりかねない(^^;)
素人でもできる2つの方法
そうなると「素人が音楽作りをするのは無理」とか「初心者は童謡レベルの音楽入力であきらめてしまえ」という結論になりそうだが、そんなことはない(^^;)
MIDI音楽作成にはほとんど素人な私が「Akira's コンサート」などでそれなりの(そうでもないか‥‥)MIDIデータを作っているのは、実は以下に紹介する裏技(^^;)を使っているからである。
伴奏作成機能を使う
私が愛用している専用シーケンサー(パソコンとは別の機器)や、パソコン用の音楽作成ソフトには、ハードロックとかレゲエとかいうジャンルを指定し、コード(和音)とタイプ(イントロ・メイン・フィルイン・エンディングなど)を指定すると自動的にバッキング演奏を作ってくれる機能がある。
一般的には、自分で打ち込んだメロディとは別にバッキングパターンが保存され、再生演奏の際に合成されて鳴るというかたちになっているが、このバッキングパターンをMIDIデータに変換してくれる機能をほとんどのソフト(あるいは専用シーケンサー)は持っている(はずである)
このバッキングパターンのもともとのデータはプロの人が作ったものなので、微妙な乗りや雰囲気ははじめから備えられたデータになっている。
これをうまく使えば、自分では主旋律などの若干のデータを打ち込むだけで、それなりの雰囲気のあるMIDIデータを作ることが可能である。
ただ、パターン化されたものを使うので、曲の最初から最後まで同じ雰囲気になってしまうということもあるし、自分で作りたい曲の雰囲気に合ったバッキングパターンがなくて、意には沿わないけれどしかたなくお仕着せのパターンを使わざるを得ないということもある。
既存のバッキングパターンでは気に入らないという場合は、準備された各パート(ドラム・ギター・ベース・キーボードなど)のフレーズを組み合わせて自分なりのパターンを作り出すことができるし、それでも満足できない場合は自分でフレーズを作成してオリジナルのパターンを作るということもできるのだが、そうなるとかなり作業は難しくなり、場合によっては全てのパートを打ち込みしたほうが速いということにもなる。それに自分で作ったフレーズはあまり乗りがよくなくて、結果的には稚拙な曲になってしまうということにもなりかねない。
既存のパターンだけを使えばそんな心配はないのだが、「自分の狙った雰囲気とは違った曲になった」ということになったり、「どっかで聞いたような感じの曲になってしまった」ということになったりするので、「手軽に自作曲を作ってみよう」という場合以外にはあまりお勧めできない。
とはいうものの、私が「Akira's コンサート」で公開している曲のほとんどは、この方法で作ったものなのだが‥‥(^^;)
お勧め「プロデータパクリ法」
もう一つの裏技というのがこれで、最近は私が最も気に入っている方法である(^^;)
前述したようにMIDIデータ打ち込みの上級者が作ったデータは、細かい技が駆使されていて、初心者が作ったものとは大いに違う。その高級なテクニックをそのまま自作曲に使わせてもらうという方法である。
以下、その方法を述べよう。
1.自作曲にあうリズムの曲を探す
ここでは、自分で作った主旋律があるということを前提とする。
それにマッチした伴奏を作ることができれば自作のMIDIデータができるということになる。この時点で、「こんなふうな伴奏で」というのは頭の中にあるだろう。しかし、それを全て自分の手でつくるとなると大変な苦労をしなければならないのは前述の通りである。
そこで、既存のMIDIデータを使わせてもらおうというのが、この方法である(^^;)
まずは、自分のイメージした伴奏と、リズムの乗りが合うMIDIデータを探す。この場合、メロディや和音進行、曲の構成などは全く違っていてもかまわない。要は「この乗りだ」という感じの曲を探すのである。
探す際の決め手は、ドラムとベースである。これで曲の乗りのほとんどは決まってしまう。
自分のパソコンのハードディスクや手持ちのデータCDなどに、そういう曲が入っていればラッキーであるが、そうでない場合はインターネット上でデータを手に入れる方法もある。
無償でMIDIデータを配信しているサイトから見つけるのが理想的なのだが、有料サイトも活用したほうがよい。1曲分のMIDIデータが100円〜300円程度で入手できる。たくさんのサイトがあるが、私がときどき使っているのは次のサイトである。
○歌BON楽譜SHOP MIDIデータは少ないが楽譜は多い。
○MIDI.MUSIC.CO.JP MIDIデータ専用。ファイル数が多い。
ただ、上記のサイト等で入手できるヒット曲等のMIDIデータは、最初から最後まで同じ雰囲気のものが多かったり、後述する「音源問題」に配慮して癖の少ない平凡な音色にしていたりすることが多いので、お金を払って手に入れるわりには、あまり(自作曲には)使えないものも多い。
むしろ、MIDI楽器メーカー等が無償で提供している「MIDIのデモ演奏」のようなデータのほうが、1曲の中に多様なテクニックがちりばめられているので、自作曲に流用するには役に立つものが多いようだ。
2.使えるパートを見つけだす
これはと思える曲が見つかったら、そのデータを音楽作成ソフトで読み込む。ドラムとかベースなどのパートを単独で鳴らすことができるので、一つ一つ確認し、自分の曲で使えるパートを探し出す。そのときに不要なパートは削除してしまう。
使いたいパートだけを残して、別の名前のファイルとして保存をする。曲の進行はあとで変えられるので、そのままにしてよいだろう。
3.部分ごとに切り貼りして自作曲の進行に合わせる
このままでは自作曲の進行の構成とだいぶ違っているはずなので、使いたいパートの進行構成をよく見て、ブロックに切り分け、必要に応じて前に持ってきたり後に移動したりして、自作曲の構成と同じになるようにする。
この作業はかなり面倒なのだが、作業のイメージとしては下の図のような感じである。
この例でいうと、12小節分までは出来上がっていて、その次に22〜27小節の部分をくっつけたいとする。そこで上の図のように必要な部分をブロックに切って、それを移動してくっつけるという具合である。
残っている部分のデータを直接書き換えていってもよいのだが、そうするとせっかくの素材が上書きされて消えてしまうので、曲が完全に仕上がるまでは、残っている部分はどんどん後に移動しておいて、必要に応じてその中から前に持ってくるという方法がベストのようだ。
4.細かい調整をする
上の作業と順序が逆になることもあるが、曲のキーやテンポも自作曲に合ったものに調整することができる。例えば自分の曲のキーが「F」なのに素材として入手した曲のキーが「D」だった場合は、トランスポーズ値を「+4」にすればよい。曲のテンポはマスタートラック部分で調整するのだが、例えば素材曲が120のテンポでも、これを速くしたり遅くしたりすることもできる。
音色もピアノで演奏されている部分をオルガンの音に変えるなどということもできる。ただし、音楽作成ソフトによっては、そのソフトで再生するときにだけ一時的に音色を変えるという機能もあり、その場合にはMIDIデータに変更が加えられないことがあるので、きちんとリスト編集画面でプログラムチェンジのイベントを挿入してMIDIデータそのものを変更する必要がある。
5.自作のメロディを入力する
上記の作業と同時進行でもよいのだが、主旋律やオブリガート、間奏などを入力する。この部分は全く新しく作ってもよいのだが、素材曲のデータに使える音色のパートがあれば、その音色設定部分(パートの最初に置かれている)だけをもらって、それに続けて自作のメロディを入れていくという方法も効果的である。
6.作業の効率化のためには
前奏があって1番と2番を演奏し、間奏のあと3番があってエンディングなどという構成の場合、1番・2番・3番の演奏はほとんど同じはずである。
曲の初めから終わりまで通して作業を進めるよりは、1番の部分のデータをコピーして2番・3番の部分にペーストするという作業のほうが合理的である。
注意しないといけないこと
こんなふうにやれば、MIDI初心者の方でもけっこうハイレベルな自作MIDIを作ることができるはずである。
ただ、うっかりすると次のようなミスを犯してしまいがちなので気をつけなければならないだろう。
○ 音源の違いに配慮しない
前にも触れたように、MIDI音源には製造会社による違いがある。一般的にパソコンに内蔵されている音源は「GM(ゼネラルミディ)音源」といって古くからの統一規格なのだが、これだと表現力が乏しいということで、ローランド社が「GS音源」、YAMAHA社が「XG音源」という独自の規格を作ったのである。
GM音源で鳴らすことを想定して作られたMIDIデータは、その上位互換であるGS音源やXG音源で鳴らしても問題なく鳴るのだが、GS音源やXG音源特有のパラメータ等が入ったMIDIデータは、他の音源で鳴らした場合、全く違った音色で鳴ってしまうことがある。
上で述べた「プロデータパクリ法」で曲を作った場合、気がつかないうちに特定の音源でないときちんと鳴らないという設定になっていることがある。第1トラックのリストを点検し、そのような設定が埋め込まれていたら、それを削除する必要があるかもしれない。
実は、このページの最後に作品例としてあげている私の自作曲は、XG音源を特定したデータになっている。わけがあってそのようにしているのだが、インターネット上で公開するのなら、こんなふうにしないのが理想的である。
○ 音源初期化や音色の設定がない
パソコンで音楽を鳴らすと、その曲で使った音色の設定が音源の中に残ってしまう場合が多い。例えば音源の第3チャンネルでオカリナの音色を使った曲を演奏すると、音源の中にはその音色が残るのである。
その状態で次の曲を演奏したときに、本当は3チャンネルでトランペットの音を使っているはずなのにオカリナの音で鳴ってしまうという場合がある。これはその曲のMIDIデータの中に音源の初期化や音色の設定のパラメータが入っていないために起こる。
前に演奏した曲が単純に音色(オカリナなど)を指定しているだけなら、次の曲ではトランペットの音になることが多いのだが、前の曲の中でMIDI音源の細かい部分までいじっていると、それがそのまま残ってしまうのである。
これを防ぐには、MIDIデータの最初の部分に「F0 7E 7F 09 01 F7」などの「音源初期化」のシステムエクスプルーシブデータというものを入れなければならない(このデータは音源によって若干違う)
音楽作成ソフトによっては、これを自動的に入力してくれるものもあるが、自分で使っている音源に対応したデータを入れてしまうと、他の音源ではうまくいかないこともあるので、リストを見てチェックするのが大切である。
鳴らす楽器についても、音楽作成ソフト上では指定した音色で鳴っているように見えても、MIDIデータの中に音色指定のイベントが入っていないと、全てピアノの音色で鳴ってしまうということがあるので注意しないといけない。
○ 曲の頭から音のデータを入れてしまう
音データ入力のための五線紙画面が表示されると、つい最初の小節から音符を貼り付けてしまいがちだが、曲の最初の部分には、音源初期化や音色の設定などの基本データを入れるので、実際に音が出るのは少し後の小節からというのが望ましい。
具体的には、曲の最初の部分の1〜4小節あたりには音のデータを入力せず、3小節目とか5小節目あたりから演奏が始まるようにしたほうがよい。
MIDIプレーヤで再生ボタンをクリックしても少し間が開いてから演奏が始まるということになるのだが、その間に音源の中では演奏開始のための準備をするという作業が行われているのでしかたがない。
なるべく早く演奏をスタートさせたいという場合は、1小節目の部分で演奏準備のための処理を全て行い、2小節目から音を出すという方法でもよいのだが、音源を安定させてスタートさせるには、少なくても2小節分の余裕はみたほうが(体験的に)よいようだ。
実は、「Akira's コンサート」で公開している私の作品などは、ほとんどこの「初心者のミス」を犯している(^^;)
きちんと直しておけばよいのだが、正直なところ手直しをするのはかなり面倒である。作る段階で最初から上記のようなことに注意しておけばよかったのだが‥‥。
ということで、これまでの作品は「悪い例」として残しておくことにしよう(^^;)
さて自作MIDIの新作は
「プロデータパクリ法」で、久しぶりに自作MIDI曲を作ってみた。
ここしばらく、新しい曲のインスピレーションもわかず、曲作りをしようとする意欲も余裕もなかったので、「Akira's コンサート」のページは開店休業状態だったのだが、ありがたいことに、友人から「地元で盆踊りや町民運動会の際に踊られている由利町音頭という曲を、若い人向けにダンスミュージックとしてリメイクできないだろうか」という相談を受けたので、試作品として作ってみたのである。
これが実際の盆踊りに使われるかどうかは、今のところ不明だが、自分としてはまあまあのできではないかと思っている(^^;)
前述のパクリ法のように、ダンスミュージックとして使えそうなMIDIデータを探し出し、それをいじって作ったのがこの「由利町音頭21」である。
うまくいけば町の盆踊りに使うということで、MIDIデータを仕上げるだけでなく、それを鳴らしてWAVデータを作り、さらにそれをCDに仕上げるということで、ある程度は音質のよいものを作らなければならなかったので、私の持っている外部音源(XG音源)を使った。そのためXG音源特有のパラメータを使用しているので、下のMIDIデータをクリックしてXG音源以外で再生する場合には、音色がおかしくなる可能性がある。
特にドラムのパート(2つあるうちの1つ)は、ドラムの音でなくピアノの音で鳴るという現象が起きる可能性が大きい。
由利町音頭21
プレイボタンをクリックして
お聴きください。
もし再生してみて、上記のような現象が起こるのであれば、XG系の音源が使用できる環境だったら、そちらに切り替えて聴いていただけるとありがたい。
XG音源はないけれど、どういう音になるのか聴いてみたいという方のために(^^;) 生音再生機能のSoundVQ用のデータも準備してみた。お手持ちのパソコンにSoundVQプレーヤがインストールされている場合は、こちらもお試しいただきたい。
SoundVQ版(1161KB 3分18秒)
勉強になります
ということで、長々と書いてみたが、自分でやったことをだらだら書いただけなので、あまり参考にはならないかもしれない。
ただ、音楽作成ソフトを使って白紙の段階から音符を貼り付けているけれど、どうにもニュアンスのある音楽を作れない‥‥と感じている方にとって、少しは参考にしていただければ幸いである。
自作曲を仕上げるのでなくても、プロが打ち込んだMIDIデータのリストを、あれこれ分析してみるのは、MIDI作成の技術を高めるのにとても役立つように感じる。
例は変わるが、ホームページを作る際にも、ホームページ作成ソフトを使って「見た目上カンタンな作業」をするだけでなく、ときにはページのソースをテキストエディタ等で表示してみて細かい点を分析したり修正したりすることが大事なのだが、この音楽作りの作業もそれに似ているように感じた。
この文章の冒頭に書いたように、パソコンには色々な可能性がある。
せっかく高いお金を出して買ったパソコンをワープロ専用機やインターネット専用機だけにしておかないで、ちょっとした追加投資で「他の機能を持つ夢のマシン」として使ってみるのはいかがだろう。
きっと日常生活が豊かになるのではないかと思うのだが‥‥
<02.02.11>