よわいメガネ



 これが20世紀最後の「うんちく」ネタということになると、ちょっとしょぼい感じもするのだが‥‥(^^;) しかも40代(前後)の世代限定ネタで、スミマセン(^^;)



 メガネを新調した。

 今、使っているメガネを作ってから、3年ほどになり、レンズやフレームに傷が多くなったのも新調した理由なのだが、それにも増して、どうもメガネの度が合わなくなった感じがしたからである。



 遠くを見るのには支障がない。しかし、近くのものを見るのが辛くなった。

 白い紙に書かれた細かい文字を見ると、文字がちらつくようになった。同様に、文字を書こうとしても辛い。



 そこで、メガネを外してみると、ぐっと楽になる。

 これはもしかして「老眼かな」と考えた。



 老眼なら、メガネを外して、見る物を遠ざければよく見えるはずなのだが、メガネを外し、物を遠ざけると見えなくなる。目を近づけるとかなりよく見えるのだ。

 目の不調に気づいてから、しばらくの間は、近くで物を見たり書いたりするときには、メガネを外すのが癖になった。そうすると具合がよいのである。しかし、メガネを外した状態では遠くの物はぼやけて全く見えなくなる。



 そこで

 メガネを新しくするために、眼科医に行って検眼をしてもらった。

 視力検査では、今のメガネでは遠くの物はよく見えるが、近くの物は見えにくいという、思った通りの結果だった。



 検眼が終わって、眼科医さんとの会話

 「いくつになりました?」

 「はい、46歳です」



 以下、眼科医さんのハナシ

 はあ、そうですか。だとすれば、今のメガネは、きつすぎますね。これは、警察官などが、夜間に逃亡する犯人の自動車のナンバープレートを見極めるレベルのメガネです。

 テストの点数に例えれば、100点満点の120点のメガネですね。

 車の運転をしたり、スポーツの審判をしたりするときには、こういうメガネも必要ですが、日常の生活をするには、かえって目が疲れるでしょう。

 40代にもなれば、120点のメガネよりも、80点ぐらいのメガネをかけたほうがいいんですよ。近くの文字を見るときにもメガネをかけたままでも疲れませんしね。

 遠くを見るときには、今までのメガネよりも若干見えにくくなりますが、メガネをかけたままでも近くの物を見るときには楽になりますから、度の弱いメガネに換えるようにしましょうね。



 ということで

 つい先ほどから、度を弱くした新しいメガネをかけている。

 たしかに、遠距離から中距離にかけてのものは見えにくくなったが、1m以内の近距離の物はよく見えるようになった。



 これだと、遠くの物も(今までのメガネほどではないにしろ)ある程度よく見えるし、近くの物も楽に見える。いちいちメガネをかけたり外したりする手間がいらなくなった。



 考えてみれば

 今まで、遠くの物まではっきり見ようとして、度の強いメガネを使っているところに無理があったのかもしれない。そういうメガネで近くの物まではっきりと見ようとしたから、目が疲れるようになったかもしれないのだ。

 お医者さんが言うように、40歳も過ぎたら、120点を目指さずに、80点ぐらいで満足するようにすれば、遠くも近くもバランスよく見えるのだ(^^;)



 まぁ、簡単に言えば

 年齢とともに老眼が進んでいるというだけのことなのだが、考えようによっては、あまり遠くの細かいことにこだわらずに、適度な見方で、遠くも近くもバランスよく見るようにしたほうがよいという、人生にも共通する見方を示唆してくれたできごとだったかもしれない(^^;)



 余談というほどのことでもないが、「よわいメガネ」というタイトルは、「弱い」と「齢」(よわい)をかけたものです。ハイ(^^;)

<00.12.31>


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