「うんちく講座」No.314「ショートカットに右クリック」で、「これぞ究極のパソコン活用テクニック」のような書き方をしたのだが、その後調べてみたら、これが全くの勉強不足で、もっとすっきりしたやり方がわかったので、改めて書いてみたい。
No.314「ショートカットに右クリック」で書いたのは次のようなことだった。
- アプリケーションを起動してからファイルを開くよりも、ファイル名を表示してダブルクリックしてアプリケーションを開くほうが効率的。
- そのためにはファイル管理ソフトのエクスプローラを活用したい。
- エクスプローラを使っても、開くために何度かクリックが必要な階層の深いフォルダにあるファイルを扱うには、そのフォルダへのショートカットをデスクトップに置くとよい。
- そのショートカットのアイコンを右クリックし「エクスプローラ」を選べば、目指すファイルがすぐに表示される。
といったものだった。この方法でもある程度は作業が効率化するが、ひとつネックがある。フォルダへのショートカットアイコンを右クリックして、さらに「エクスプローラ」を選択するという2度のクリック操作が必要だという点だ。やはり「究極のテクニック」を謳うからには、ダブルクリック一発で決めなければならない。
となると、目指すフォルダを開いた状態でエクスプローラが起動すればよいわけだ。
この方法ができないかとチャレンジしてみたのだが、意外に簡単にできた。単純な方法なので、ぜひお試しいただき、「究極のテクニック」を活用していただきたい(^^;)
まず、デスクトップにエクスプローラのショートカットはあるだろうか。エクスプローラはしょっちゅう使うものだから、図のようにデスクトップとスタートメニューにそれぞれ1つずつはショートカットを置きたい。
※ここの文章は、必要がなければ読み飛ばしてけっこうです。
もともとのエクスプローラへのショートカットは、「スター
トメニュー」→「プログラム」の中にある。
Windows98からはデスクトップへの登録が簡単になり「プロ
グラム」で表示されたアイコンを右ドラッグでデスクトップに
離し「ショートカットをここに作成」だけでできるようになっ
た。
スタートメニューへの登録はエクスプローラで「Windows」
フォルダの中の「スタートメニュー」フォルダを開き、その中
の「プログラム」フォルダ に入っているエクスプローラのショ
ートカットを1つ上のスタートメニューフォルダにコピーすれ
ばよい。(Windows95でデスクトップにコピーする場合もこの
手順でやればよい)
さて、このデスクトップにあるエクスプローラのアイコンを右クリックして「プロパティ」を見てみよう。
「全般」画面が表示されるが、ここで「ショートカット」タブをクリックして「リンク先」を見ると「C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,C:\」になっているはずだ。最後の部分が「C:\」になっているので、「メインドライブ(C)」のルート部分が開かれたかたちでエクスプローラが起動するという仕組みである。
これを開きたい文書フォルダに書き換えれば、ねらったフォルダが開いた状態でエクスプローラが起動するのである。
ただ、このエクスプローラのリンク先を書き換えてしまうと、本来のエクスプローラとしての使い方に不具合が出るので、これはそのままにしておいて、文書フォルダを開くための専用のエクスプローラ(のショートカット)を別にひとつ作っておくのがよいだろう。次の手順でやるとよい。
デスクトップにあるエクスプローラのアイコンを右ドラッグして、デスクトップの空いているところに離す。「ここにコピー」でも「ショートカットをここに作成」でもよいのだが、私の場合は「ショートカットを作成」のほうを使っている。(他の操作への汎用性があるので)
すると次のようなアイコンができる。
ここでできた新しいアイコン(この場合はエクスプローラ(2))を右クリックし、プロパティを選んで、ショートカットのリンク先を「C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,C:\DATA\文書」のように書き換える。(下図参照)
これでちゃんと機能するようになるのだが、アイコンの名前が「エクスプローラ(2)」ではわかりにくいし、アイコンも本来のエクスプローラと紛らわしい。
そこで、アイコンを右クリックして「名前の変更」で適当なものに変え、プロパティから「アイコンの変更」を選んで気に入ったものに変更ができる。(下図参照)
アイコンの変更の際には、初期の状態だとアイコンファイルが「C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE」になっているので少数のアイコンしか表示されないが、これを「C:\WINDOWS\SYSTEM\Shell32.dll」に変えると上の例のようにたくさんのアイコンから選ぶことができる。
ここまでの一連の作業でできたのが下のアイコンである。
このアイコン(右のほう)をダブルクリックすると、一発で下のように「目的のフォルダを開いた状態のエクスプローラ」が起動する。
実際に私が使ってみると、かなり快適である。ハードディスクのかなり深い階層にあるフォルダとか、別のドライブにあるフォルダにあるファイルをしょっちゅう扱うという人にはお勧めである。
この場合、最下層のフォルダを開くのではなく、上の例のようにその1つ上のフォルダを開くのがコツである。
ただ、私の例のように、ある程度の深い階層に「文書」などのフォルダがあって、その下にたくさんのフォルダができているという場合には有効なのだが、必要なデータのフォルダがルートのすぐ下にあるとか、それほど多数のフォルダを扱わないなどという人には、そんなに役に立たないかもしれない。
自分が使う文書ファイルは数個だけという場合には、そのファイル(あるいはそのファイルへのショートカット)をデスクトップにじかに置いて、ダブルクリックでそのファイルを読み込んだアプリケーションが一発起動というのがベストである。
<00.11.19>