リンクフリー



 トップページにも明示しているが、私のホームページおよび各コンテンツへのリンクは自由である。「リンクの際にはメールをいただけると嬉しいです」と付記してはいるが、別に連絡なしでリンクされても問題はない。



 ネットサーフィンという言葉があるが、これはホームページ間のリンクをたどって、いろんなサイトを見てまわるというものである。私のサイトを訪れてくださる方は、「検索エンジンで見つけて来た」ということもあるが、「○○さんのサイトのリンクから来た」という方も多い。

 そういう面で、少しでも多くのサイトで、私のところにリンクしてくださるのはありがたいことである。



 とはいっても、「これは最低!日本のワーストサイト」などというページからリンクしてもらったり、内容と無関係に「必見!アダルトサイト」などというページに掲載されたりするのは、ちょっと困るが‥‥(^^;)



 ところが、「このサイトへのリンクは、審査に合格した会員のみ許されます」などというサイトを見かけることがある。



 具体的には、次のようなものだ。

 ○○○のコンテンツは誰でもご活用できます。但し、著作権は○○○事務局にありますので、無断で印刷物にしたり、無断で自分のリンクに貼ることはできません。公的機関と「○○○参加者(○○○のためのホームページ作成者)」にのみリンクが許可されております

 あるいは、こんな表記もある。

 当ホームページへのリンク及びデータのコピーには、許可が必要です。なお、○○○の一部ですので、○○○以外へのリンクには承諾しかねます。



 著作権については、その通りなのだが、はたしてリンクに関してはどういうものだろうか。



 まあ、会員だけが利用できればそれでよいというのならば、私がどうこう言うべきものでもないだろうが、こういうホームページの中にもそれなりに良いものがあるので、自分のリンク集に加えたいと思うこともある。(私のリンク集は他の人に良いサイトを紹介するという目的もあるが、それよりも自分がどこのパソコンからでもアクセスしたいサイトのブックマークのような目的が大きいので)

 しかし、そのために会員になる気もない(会員になるにも審査が必要とのこと)。会員以外でも特例としてリンクさせてもらえないかと、メールを出そうかとも考えたが、メールの宛先も明示されていなかった。



 ずいぶん、狭量な団体だな‥‥などと考えていたときに目にしたのが、「マルチメディアと著作権」という冊子だった。

 社団法人「著作権情報センター」が、著作権意識の普及のために、平成12年7月に発行したもので、著者は著作権法の大家である青山学院大学学長・法学部教授の半田正夫氏である。



 「Q&A形式」で書かれていて、そのQ15(29ページ)には、次のような文章がある。そのまま引用させていただく。



Q15.無断でリンクを張ることは著作権侵害となるでしょうか。

A.

 リンクとはホームページをほかのホームページに結び付ける機能をいい、ホームページに飛び先を書き込んで、それをクリックするだけで目指すホームページにジャンプできるようにすることを「リンクを張る」という言い方をします。リンクを張ることにより、他人のホームページにある著作物に容易にアクセスすることができるだけに著作権侵害とはならないかが問題となります。

 結論を先にいえば、リンクを張ることは、単に別のホームページに行けること、そしてそのホームページの中にある情報にたどり着けることを指示するに止まり、その情報をみずから複製したり送信したりするわけではないので、著作権侵害とはならないというべきでしょう。

 「リンクを張るには当方の許諾が必要です」などの文言が付されている場合がありますが、このような文言は法律的には意味のないものと考えて差し支えありません。

 ホームページに情報を載せるということは、その情報がネットワークによって世界中に伝達されることを意味しており、そのことはホームページの作者自身覚悟しているとみるべきだからです。

 リンクを張られて困るような情報ははじめからホームページには載せるべきではなく、また載せる場合であっても、ある特定の人に対してのみ知らせようと考えているときは、ロック装置を施してパスワードを入力しなければ見れないようにしておけばよいだけのことではないでしょうか。

(以上、引用)



 この説明が全てを語っているので、私が今さら何を書く必要もないのだが、結局、無断でリンクを張っても著作権侵害にはならず、「リンクには当方の許諾を得てください」などという表記は、全くの勘違いということになる。



 「勘違い」の例としてあげた某団体のホームページなどは、団体の指導者の意向で、そのような表現にしたようだが、「インターネットで広く情報提供し、我々団体の夢の花園を!」などというわりには、リーダー自身が基本的なことを理解していないようにも思える。



 それと比較するのは失礼かもしれないが、前述の半田教授に、文章を引用することのお願いをE・メールで出したところ、数時間後に「ご自由にお使いください。自分の文章のなかに他人の文を引用する場合は、カギ括弧でくくって出典を明示すれば本人に断らなくてもよいことになっております。でも、ていねいなお申し出でに感謝申し上げます。」という返事をいただいた。さすがに斯界の第一人者の方は、人格的にも素晴らしいなぁ!と感動した次第である。



 さて、リンクについての余談を2つほど‥‥



 リンクは無断で行ってもよいのだが、「リンクさせてください」とか「リンクしました」というメールを出すのがエチケットのようになっている。(もちろんこれも強制ではない)

 「リンクさせてください」というメールだと返事を強要することにもなるので、「リンクしました(あるいはこれからリンクする予定です)不都合がありましたらご連絡ください」というのが良識的だろう。

 ただ、「相互リンクをお願いします」というのは、ちょっといただけない(^^;) 自分のホームページに他のサイトへのリンクを載せるのは自由だが、相手のリンク集に自分へのリンクを載せてもらうかどうかは、相手が判断することだからだ。

 自分で「あなたのホームページをリンクしました」と知らせるだけでも、相手がこちらのホームページを見て「これはリンクしたい」と思えば、結果的に相互リンクになるのであって、こちらから「自分のホームページにリンクしてください」と要求するようなものではない。



 もう1つは、メールに自分のホームページのURLを書いてはいるが、「これは私的なホームページなので、リンクはしないでください」という事例だ。

 親族用とか同級生用など、特定の集団を対象としたホームページだと、そういうことも考えられる。私も、そういうサイトをいくつか開いているが、そのURLは公開していない。

 メールでもない、メーリングリストでもない、こういったホームページの使い方は、よいことだと私は考える。今後どんどん増えていくようにも思う。仲間うちで遠慮のない発言ができるし、写真などを載せてもプライバシーの保護などに気をつかう必要もない。

 ただ、こういった閉じられたホームページも、何かのつながりで1つでもリンクがあったりすると、自動ロボット型の検索エンジンにひっかかってしまうことがあるようだ。

 プロバイダのサーバによっては、「robots.txt」というファイルを設定することによって、検索エンジンにひっかからないような設定をしていることもある。(私が試したら、robots.txtがある場合、gooではそれを無視してURL登録ができるが、infoseekでは登録ができないようになっていた)

 自分のホームページをひっそり隠しておきたいという場合は、サーバの管理者に相談してみるのもよい方法かもしれない。パスワード設定を準備してくれているプロバイダもあるし、CGIを設定できるのなら自力でパスワードを設けることも可能だ。

 前述の「会員以外はリンクお断り」というホームページも、その主旨を徹底したいのならパスワードを設定すれば、見た人に不快な感じを与えないだろう。

<00.10.30>


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