夏休み現状イージー
自慢でないが(^^;)私は早寝早起きが苦手である。宵っ張りの朝寝坊型とでもいうのだろうか。
インターネットをやっているせいというよりも、朝は起きたくない、夜は寝たくないという、私のもともとの性格(?)のせいであろう。
別に信念があってそうしているわけではない。精神力が弱いのである。
余談であるが、精神力にも強弱の個人差があると思う。体力、あるいはもっと極端な例だと走力や筋力のように、精神力にも数値化して表現できるような強さがあるのではないだろうか。仮に(昔の通信簿のような)5段階で評価するとすれば、私は1か2程度だろうという自信がある(^^;)
この精神力の弱さは、子供の頃の夏休みの過ごし方にもあらわれていた。

「今年の夏休みこそは、計画通りに宿題を仕上げよう」と決意して、規則正しい生活をするのは、ほんの数日。あとは楽しく遊ぶだけの毎日になってしまう(^^;)
その結果、宿題は休みが終わる直前まで手つかずのまま残り、最後の2・3日で泣きながら猛勉強(?)をするというのが、お決まりのパターンだった。
友人の中には、夏休みの半分くらいまでに、ほとんどの宿題を仕上げ、あとはゆっくりと遊んで過ごすという、精神力の強い立派な人たちもいたが、夏休み後の学習との関連を考えると、最後のほうで勉強もせずにのんびり過ごすよりは、2学期直前にバリバリ勉強をする(させられる)私のようなタイプのほうが良いのかもしれない(^^;)
屁理屈はともかく、夏休みの暮らし方や遅寝遅起きにあらわれた、この精神力のなさや計画性のなさは、「毎日、特別なことをせずに普通に暮らしたい」とか「今のままの状態をずっと続けたい」という、現状維持を好む気持ちが強いからであろう。
ちょっと前に読んだ雑誌の記事に、「今の日本の大人たちは、日本の今の状態が好きなのだ」という文章があった。
少年による凶悪犯罪等が続き、少年法の改正が必要だなどと言われていても、なかなかそれに踏み切れないでいるのは、結局、大人たちが我が国の現状に満足しているからだということであった。
言われてみると、そうかもしれない。「この国のあり方は‥‥」などと、とりあえず文句は言ってみるが、だからといって急激な変化を望んでもいない。このままではだんだんおかしくなるという気はしていても、ここ1年や2年でだめになるわけでもないだろうと考えている。自分が生きているうちは、このままでなんとか持ちこたえそうな気もする。
「自分の今」がよければそれでよいという気分が、大人の間に広がっているのかもしれない。そんな雰囲気を感じた子供たちが荒れてきているような気もする。
少し前、私の家族が入院して手術を受けることになった。病気がわかっても早急に手術をしなければならないというものでもなかったので、入院までの約1ヶ月、日常生活は普通どおりだった。
特に痛みもない病気だったので、ふとすると手術をしなければいけないことも忘れてしまう。昨日までと同じ生活が今日も続き、明日からも同じように続くような気がしたのだが、実際には手術をしないとやがてはこういう生活もできなくなるという状況の中で、「このまま明日にならなければ‥‥」という気持ちになることが何度もあった。
大きな変革が起きるには、大きな不満がないといけないのかもしれない。劣悪な環境・極端な貧困・理不尽な差別などが革命をひきおこす原動力になるのだろうが、今の暮らしの中にはそれほど大きな不満もない。
などということをぼんやり考えているうちに、今年も夏休みが終わってしまった(^^;) 「休みのうちに仕上げてしまおう」と思っていた仕事もほとんど手つかずのまま残った。子供の頃なら宿題を残すと先生に叱られたが、大人になった今では、誰からも叱られない。ただ、休み後の仕事が忙しくなるということで、自分で自分の首をしめるだけである(^^;)
現状維持の生活を続けながら書いてきた、この「うんちく講座」も、この文章が300個めになった。目次のページもちょっと見にくくなってきたので、「もう少し使いやすい目次にしたら」などと提言されることもあるし、「うんちく講座2」のようにコーナーを分割しようかななどと考えたこともあったが、結局はこれまでどおりに続けるつもりである。
知り合いの方のホームページで、内容が増大した名物コーナーを分割して、かえって使いにくくなった例もいくつか見てきているという理由もあるが、いちばんの理由は、コーナーを分割することになると、300のコンテンツの全てを手直ししなければならず、面倒だということである。(私のホームページのファイル名がWEB上では望ましくないとされる大文字表記になっているのも、初心者の頃の間違いを手直しするのが面倒で、そのまま使い続けたせいである)
余談になるが、自分の仕事でも、締め切りぎりぎりになって仕上げることが多い。もっと早くから計画的に進めればよさそうなものだが、子供の頃からの習慣でしかたがない(^^;)
そうやって仕上げた仕事でも、それなりの出来映えだったりすると、「時間に余裕をもって取り組んだなら、もっと素晴らしいものになったかもしれない」と考えたりすることもあるのだが、よくよく考えてみれば、現状イージー男の私が、時間に余裕をもって仕事に取り組むことがあるはずもないのだった(^^;)
<00.09.02>
ホームページに戻る
うんちく目次へ