気配りとむだなゴミ
納豆を買うと、タレやカラシ、ときには「カルシウム入り小魚粉末」などというものまで付いてくる。
アイスクリームを買えば、コンビニのレジでスプーン(木製のヘラ)を付けてくれる。日本酒の小瓶にはプラスチック製のおちょこが付いているものもある。
こんな気配りが行き届いている商品が多くなってきたように思う。とても親切なことだし、場合によっては(野外にピクニックに出かけるときなど)それらの小物が重宝することもある。
しかし、多くの場合はむだになってしまうようだ。
例えば、納豆のカラシ。私はカラシを入れて食べるということはないので、納豆についてきたカラシは使われずに残る。小魚の粉末も同様だし、タレよりも醤油で食べるほうが好きなので、これも使わないことが多い。
結果として、納豆だけは食べるが、付属してきたカラシ・小魚粉末・タレなどは残ってしまう。カラシであればとっておいて、冷やし中華を食べるときに使うということもあるが、冷やし中華自体にカラシが付いていることのほうが多いので、たいていはむだになってしまう。
アイスクリームのスプーンにしても然り。自宅で食べるときには、ちゃんとした金属製のスプーンで食べるほうがおいしい。
日本酒に付いてきたプラスチックのおちょこも、野外で飲むとき以外には使われることがない。
こういった、商品に付いている「気配りの小物」が役に立つ機会というのは極めて希で、ほとんどの場合はゴミとして捨てられてしまうように思う。
ゴミの処理が大きな環境問題になっているが、こういう「気配りの小物」もゴミを生じさせる1つの原因になっているのではないだろうか。
小物とはいっても、これを作るメーカーでは当然、経費をかけているはずである。このむだな小物を付けることを省略すれば、製品そのものの価格を安くすることもできるだろう。
納豆なら納豆だけを売り、タレやカラシ等は、必要な人にだけ3円とか5円とかの安い値段で売るようにしてくれたなら、私たちは不要なものを買うことなく、必要なものだけを安く入手することができるし、ゴミ問題も少しは改善されるのではないだろうか。
先日、偶然に聞いたラジオの早朝番組で、これと同じような内容の投書が紹介されていた。私と同じことを考えている人もいることに意を強くして、私も文章にしてみた次第である。カラシ等を専門に作っている業者の人には迷惑な文章かもしれないが‥‥(^^;)
<00.05.28>
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