ふんまつ



この話は信用しないでください(^^;)

某国の科学者が研究をしていて、大変なことに気づいた。

「人間は食べ物をムダにしている!!」


 人間の消化器には、食べた物を完全に吸収できる機能があるのだった。

 実は人間の身体は、食物をよく噛み、消化し、腸の中にとどめておくと、食物に含まれる全ての成分を吸収することができるようにできているということが、研究の結果でわかったのだ。

そのサイクルは84時間。ちょうど1週間の半分である。


 食事を1回したら、84時間、何も食べないでいれば、食べた物は何も残さず身体に吸収されてしまうのだ。

 ところが人間は食欲に勝つことができず、1回の食事のあとに長くても10時間もすると次の食物を食べてしまうので、先に食べた食物は、不完全な吸収状態のまま体外に押し出されてしまう。


 このことを証明するために、この科学者は自ら84時間の断食実験に入ったのだが、どうしても飢えと渇きに勝つことができず、理論の正しさを証明することができなかった。最初の84時間は我慢ができたのだが、次の84時間をクリアすることができない。

 理論的には、84時間のサイクルを最低でも3回は経過しないと、身体がそれに慣れることができず、吸収が不完全なままになってしまう。

 どうしても結果を出したい科学者は、国に頼んで、囚人を使って実験を行った。



結果は大成功であった。


 囚人もやはり飢えと渇きには苦しんだが、牢屋の中に入れられ、食事を与えられないのだからしかたがない。

 最初の1サイクルでは、日頃の習慣で、不完全な吸収状態の排泄物を早めに出してしまったが、2サイクル目になると排泄の時期は遅くなり、しかもごく少量になった。

 3サイクル目になったら、囚人の顔色も良くなり、元気に活動できるようになった。

 3回目の食事をしてから83時間後、あと1時間で次の食事の時間というときに、囚人は軽い便意を催した。習慣でトイレに行ってみたのだが、そこで排泄したものは、食物が完全燃焼したあかしの「灰のような少量の粉末」だけであった。



自らの理論の正しさを証明できた科学者は、思わず叫んだ。

「見よ! これが『ふんまつ』だぁー!!」



繰り返し申しますが、これは私のフィクションです(^^;)


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