チャイム・校内呼び出しの未来形



 校内放送とチャイムの具合がおかしくなったので、いろいろ調べているうちに面白いものを見つけたので紹介したい。

これは本物のポケベルの画像を加工したものです。


 それはポケット・ベル・タイプのチャイムというものであった。



 一般に学校では授業時間の開始と終了を知らせるために、校内放送のスピーカーからチャイム音を鳴らしている。

 しかし場合によっては、このチャイム音がじゃまになることもある。特に最近は、従来のように45分の授業時間(小学校の場合。中学校は50分)にとらわれず、弾力的に運用していくこともあるため、授業の途中でチャイムが鳴って流れが中断することがないように「ノー・チャイム制」にしている学校も増えてきている。

 ただ、これだとしょっちゅう時計を見ていなければならないということもあるし、授業に熱中して終了時刻をオーバーしてしまうことなどもあるので、一応の区切りとして、チャイム音があった方がよいという意見もある。



 チャイム音だけでなく、校内放送による呼び出しなども、学校生活の自然な流れをじゃますることもある。授業時間中に呼び出し放送をすることはほとんどの学校で避けていると思うが、休み時間には「○○先生、電話が入っているので、職員室に来てください」などという放送をすることもあるだろう。

 ただ、あまり児童生徒に関係のない放送を多用すると、子供が放送に耳を傾けなくなるという問題が出てくるので、できるだけ校内のインターホン等を使うことが多いと思う。

 それでも、インターホンの設備が整っていなかったり、校内での教師の所在が不明(トイレに入っていたり、着替えをしていることもあるので)だったりする場合は、緊急を要するときなど校内放送で呼び出しをすることもある。

 子供の側から見てみると、あまり望ましいことではないが、他に方法がない場合はしかたがない。



 これらの問題を全て解決するのが、「ポケット・ベル・タイプ」のチャイム・システムである。

 仕組みは簡単である。チャイムの信号を、校内放送のスピーカーを通して鳴らすかわりに、教師が持っているポケット・ベルのような受信機を無線電波で鳴らすというものだ。

 音を鳴らすこともできるし、無音状態でバイブレーターで振動させるということもできるのは、一般のポケット・ベルと同じである。

 教室の子供たちにも聞かせたい場合は音を出せばよいし、教師だけがわかればよいという場合はバイブレーターにしておけばよい。



 個々のポケットベルを指定して単独に鳴らす(振動させる)こともできるので、緊急の呼び出しの場合も使うことができる。ポケット・ベルの液晶画面にメッセージを表示させることもできるということで、使いようによっては様々な可能性がありそうだ。

 大きな音を出さないので、チャイム音が学校周辺の人への騒音にもならない。



 すでに製品化されカタログにも掲載されている。すぐれたアイディアだと感心した。新時代のシステムとして、これから普及していきそうな気がする。

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