日本語のよりどころ
私はいちおう国語教師ということで、人よりちょっとは日本語についてうるさく、この「うんちく講座」でも、最近の日本語の使われ方がどうのこうのと言ったりしているが、私の日本語についての知識が人よりもすぐれて多いということは全くない。
あるとすれば、それは日本語についての知識ではなく、日本語について書いてある本は何かという知識である。
「日本語の使い方」とか「言葉の雑学百科」などというような日本語についての本はたくさん出ているが、あまり体系だったものは少なく、これが基本という本にはならない。私がこれがスタンダードだと考えているのは文化庁で出している「ことば」シリーズの『言葉に関する問答集』(大蔵省印刷局発行)という小冊子である。
大きな書店に行けば、一冊300円程度で入手できる。「言葉に関する問答集」は、No.20あたりまで発刊されたはずで(私のてもとには19まである)その後は新ことばシリーズになっていると思う。
巻末にはそれまで発刊された全冊についての索引があり、言葉の使い方の用例に関するたいていの疑問は、これで解決できる。
詳しい内容については省略するが、国語に関わる商売をしている人間なら必ず持っていたい書籍である。
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