フィーバーとオヤジギャグ
この冬、インフルエンザに罹り、ひどい目にあった。40度近い熱が4日間も続いた。私は小さい頃から扁桃腺肥大ですぐに熱が出やすい体質なのだが、39度台の熱が出ても、たいていは二日ほどで下がる。ところが今回はなかなか下がらず、「このまま死ぬのではないか?」と思うほどひどい症状だった。
体力もなくなり、トイレにいくにも壁にもたれながらやっと歩いていくという状態で、さらに腹具合も悪くなり、トイレの便座に座ったまま気を失いそうになったこともあった。
氷枕で頭を冷やしながら、ずっと布団の中で過ごしていたが、この時に、ふと駄洒落が頭に浮かんだ。
(最近では「ダジャレ」と言わずに「オヤジギャグ」というのだそうだが・・)
高熱にうかされているためか、なんの脈絡もなく、ある単語をふと思い浮かぶ。すると、それをもじったような言葉がすぐに出てくるのである。
「学級文庫」・・・・、「がっきゅうぶんこ」・・・・・「がっきゅうウンコ」・・・・ などという具合である。
普通の体調であれば、実にバカらしいシャレなのだが、熱に冒された頭には、これが訳もなく可笑しい。
「がっきゅうウンコ」・・・・・ 「ムフ、ムフッ、ムフフフフ・・」
布団にもぐりながら、こみ上げてくる笑いをこらえても、押さえきれなくなってくる。
高熱に冒され、死線をさまよいながら(おおげさだが)、思いついたダジャレに笑いをこらえている姿は鬼気迫るものがある。
(できるなら、こうやって死にたいものである。)
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