旅の宿ですること
♪「浴衣の君はすすきのかんざしぃ」♪とくれば吉田拓郎の「旅の宿」という曲だが、私もたまには旅の宿にあることもある。
職場の慰安旅行とか、家族での旅行となると、その流れにまかせて、酔っぱらって寝てしまえばいいのだが、一人で参加する「なんとか研究会」の「なんとか大会」となると、一人だけの旅であるし、その宿で何をしようかと、いろいろ悩んでしまう。
その土地に歓楽街でもあれば、そこに繰り出すのも一つの手だが、そういうところは、一人の人間に対して妙に冷たい。おそらく「下心のある怪しいヤツ」という雰囲気を、自ら醸し出しているのであろう(^^;)
一人旅の一人宿の場合、外に出なければ時間はたっぷりある。
若い頃は、その時間を有効に使おうと、読みたい本やら、ノートパソコンやらを持ち込んだこともある。ところが、これが、ほとんど用をなさないし、持っていくには重量がかなりある。(持って行っても使わないことが多い)
そこで、この頃、必ず持って行くものが「爪切り」である。
「爪切り」は、できるだけ、よいものを持っていく。また、爪は我慢しても切らないで伸ばしておく。
そこで、旅の宿についたら、ゆっくりと風呂に入る。持って行った新聞紙を広げ、お気に入りの「爪切り」を旅行カバンから取り出し、ていねいに爪を切る。足の指の爪も、深爪にならないように気をつけながらゆっくりと美しく切る。
日常生活だと、様々なことがあって自分ひとりのものにはならない夜の時間。それを爪切りという単純な作業のために、ゆっくりと贅沢に使う。
私には、これも、旅のひとつの楽しみである。
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