(これもオラホだけのことではないかもしれないけど‥‥)
ワラビ(蕨) Bracken 早春の若芽を食用にする夏緑性のシダ。ほかのシダとは、おりかえった葉の裏側の縁にくるまれている胞子嚢(のう)によってある程度区別がつく。胞子の時期は日本では9〜10月。いくつかの変種が世界各地の茂み、牧草地、ひらけた森林などにたくさん生育している。葉は太い地下茎から1枚だけのび、何回も羽状にわかれる。秋には葉の長さが1〜2mにもなり、初冬には地上部がかれてしまう。 日本やアメリカとカナダの一部の地域では、握りこぶし状の若い葉をゆでて青野菜として食べる。じゅうぶんなあく抜きをしないとチアミン(ビタミンB1)を分解するチアミナーゼがふくまれていて、人間や胃が1つのウマなどの動物に、死ぬこともある脚気(かっけ)をひきおこす。ウシ、ヤギ、ヒツジなどの反芻動物は消化器系でチアミンを生成するので、ワラビのチアミナーゼの影響をうけることはない。また、調理してもこわれない別の有毒な要素もふくまれていて、大量に食べると、体じゅうが大量出血症状になり、骨髄がしだいに破壊され死んでしまう。 だが、熱湯であく抜きをしたワラビを、酒のつまみや副食の一品として食べている程度ならば、なんら害はない。 分類:ワラビ科ワラビ属。ワラビの学名はPteridium aquilinum。 |